こんにちは。栖山 依夜(すやま いよ)です。
新しい環境にも少しずつ慣れてくる時期になりました。徐々にモヤモヤを抱え始めた方も多いのではないでしょうか?
皆さんは「人間関係リセット症候群」という言葉をご存知でしょうか。
「何の前触れもなしに突然連絡を絶ってしまう」という、なかなかに厄介な症状が特徴です。
実は、私も何度か人間関係をリセットした経験があります。
この困った癖の原因は、ASD特性と自己肯定感の低さから来るものでした。
今回は、当事者視点から、リセットを繰り返してしまう理由やASDとの関連性について紹介したいと思います。
・人間関係を断ち切ってしまいたいと思うことがある
・突然何もかも嫌になったことがある
・SNSやLINEを返すことが億劫になっている
・人間関係が続かないことが何度かあった
・完璧にできない自分が嫌になっている
人間関係リセット症候群とは?

人間関係リセット症候群は、築いてきた人間関係を突然リセットしてしまうことが特徴です。
「症候群」という名前がついていますが、正式な病名ではありません。
主な行動としては、以下のようなものがあります。
①SNSのアカウントを突然消去する
②連絡先を全て削除する
③突然連絡が返ってこなくなる・音信普通になる
この行動が見られたら、「人間関係リセット症候群」の兆候があると考えてよいでしょう。
リセット癖のある人が考えている4つのこと

リセットを繰り返してしまう人は、なぜ辞められないのでしょうか?
主な原因として、4つの理由が考えられます。
生まれ変わりたいという気持ち
生まれ変わるという意味で近いものとして、「大学デビュー」という言葉がありますよね。
個人的に、「大学デビュー」は人間関係リセット症候群とかなり近い考え方だと感じています。
どちらも根っこにあるのは、「生まれ変わりたい」という気持ちです。
この「心機一転、頑張ろう」という気持ちがリセットという形で表出している状態です。

新しい自分になるために、全てを捨てる必要はないのですが・・・。
過去の自分を恥じている
過去の自分に対してマイナスイメージを持っている場合でも、リセットの理由になることがあります。
誰でも、「黒歴史」となるような過去は、思い出したくないですよね。
そんな黒歴史が消せない!となったら、どんな気持ちになるでしょうか。
リセット癖がある人は、過去の嫌な記憶が強く残ってしまいやすい傾向があると考えられます。
「自分にとってマイナスだった過去を知っている」という事実が、リセットする理由になってしまうのです。
私はまさにこのタイプで、卒業などを機にリセットすることが多かったです。

これも自己肯定感の低さが影響していますね・・・
白黒思考(0-100思考)
白黒思考(0-100思考)を持っている人も、リセットの原因になりやすいです。
ASDの方はこのクセに悩まされた経験も多いのではないでしょうか。
物事をハッキリさせたいため、一度でも自分にとってマイナスだと感じるとシャットアウトしてしまうのです。
白黒思考があると、「一旦置いておこう」という考え方がなかなかできません。
私自身、ふとした時に見えた一面が受け入れられず、リセットしてしまった経験があります。
完璧主義
相手の気持ちに応えすぎる「完璧主義」もリセットする原因になり得ることがあります。
完璧主義があると、無理をしてしまいやすいです。
頑張りすぎは過大なストレスや適応障害の第一歩でもあります。
「頼まれたら断れない」「いつも120%の力を出そうとしている」といった方は注意が必要です。
リセット行為はかまってちゃん?

人間関係リセット症候群で検索すると「かまってちゃん」という言葉が出てくることがあります。
「かまってちゃん」とは、常に注目されたいという気持ちで周囲を振り回す人のこと。
しかし、私はこの部分については疑問を感じています。
リセット癖がある人は、自己肯定感が低い人が多いからです。
リセット後は、注目されたいどころか、むしろ罪悪感でいっぱいだったりします。

限界を超えたときにリセットしてしまうんだよね…
私自身、リセットしてしまった時は自分を悔やんだり、自分の弱さを恥じたりしてしまいます。
とはいえ、行為自体は迷惑をかけてしまうものなので、「かまってちゃん」と言われてしまうのも仕方がないのかな、と思っています。
10年間で実際にやってしまった私のリセット行動
まずは、こちらをご覧ください。
・ネットで繋がった人を「話さない」という理由で削除
・しんどくなったのでTwitterのアカウントを合計5回削除
・しんどくなったのでInstagramのアカウントを合計4回削除
・縁を切りたい人がいてLINEのアカウントを削除
これは、私が大体10年間でやってきたリセット経験です。
複数回にわたる「リセット」の原因はすべて、自己肯定感の低さです。
SNSでは、いつもこの考え方のループをしていたように思います。
「自分に自信がなくて行動できない」
↓
「行動して成功している人がムカつく」
↓
「嫌な思いをするのなら、自分が消えた方が早い」
(そんなに仲の良い人がいるわけじゃないし・・・)
行動して変わろうとするのではなく、逃げ出すことを選んでいたんですよね。
「話さないから」
「縁を切りたいから」
といった理由も、結局は自主的に現状を変える気持ちがないからです。
そりゃ友達もいないよな・・・と納得でした。
リセットを繰り返す行動力を、もっと他の部分に活かしていればよかったなと思います。
人間関係リセット症候群とASDとの関係性

ASDの方は人間関係リセットとの深い関連性があるとされています。
ASDだけでなく、ADHDの場合でも同じような傾向があるようです。
実際に「人間関係リセット症候群」には、関連ワードとして「発達障害」が出てきます。
自身のASD特性を照らし合わせてみると、納得できる部分がありました。
1つずつ紹介していきます。
極端な思考になりやすい
ASDあるあるだと思うのですが、とにかく白黒ハッキリさせたい!と思ってしまいます。

アンケートは意地でも「どちらとも言えない」を選ばない人間です。
ASD特性があると、「嫌と言ったら嫌!」という気持ちの制御がかなり難しくなります。
例として、特定の人に対して「この前、私に〇〇してきた人だ!」と危険センサーが反応することが挙げられます。
大体その理由としてよくあるのが、叱責された経験です。
ASDは「叱責=人格否定」のような思考に陥りやすいので、「以前怒ってきたから、この人は私にとって敵だ」という考えになってしまいやすい傾向があります。
そのため、「敵」と認識→「リセット」という方程式ができてしまいやすいのだと考えられます。
人間関係の構築が苦手
ASDの人は、人間関係の構築が苦手という特徴があります。
私の場合は、大学での友人関係で失敗した経験があり、
「陽キャを演じるも、後々になって疲れて勝手に不貞腐れる」
「興味のある話題の時だけ急にキャラが変わったように話し出す」
といったことを平然とやってしまっていました。
こうした記憶が忘れられず、定期的なリセットに繋がってしまっていたのだなと思います。
人間関係の必要性を感じていない
ASD特有の考え方に人間関係を構築することの必要性を感じていないというものがあります。
こうした考え方があると、「連絡を取らないので必要ない」とリセットしてしまいがちです。
私も、環境の変化を1つの区切りだと認識していて、卒業する度に小さなリセットを繰り返していました。
そのため、卒業をすると、友人関係はまた1からやり直しという思い込みを持っていました。
大げさに言うと、「その区切りを過ぎると、友人から他人に戻る」という感覚です。
一緒に過ごすこともないので、単純に情報交換の必要性がないと判断してしまうのです。
今思えば、「どうせ連絡されないから」というネガティブな考えも影響していた気がします。
人間関係リセットはやめられる?

ここまで原因について書いてきました。
気になるのは、「じゃあ、どうやったら辞められるの?」ということです。
残念ながら、私自身もリセット癖を直せていないので、偉そうなことは言えません。
でも1つだけ「解決策」を挙げるとしたら、「自分に許可を出してあげる」ことだと思います。
自己肯定感を上げることは、簡単ではありません。勢いだけで「明日から絶対にリセットしないぞ!」と完璧主義を発揮したら、それこそ本末転倒です。
でも、自分に優しくしてみることは、意外とできます。
「疲れた!無理だ〜!」と思った時は、休んでもいいのです。
・LINEを返さない日があってもいい。
・ストーリーを非表示にしてもいい。
・約束を断ってもいい。
自分に許可を出すだけでも、心は少し軽くなると思います。
自分の心の声に耳を傾けよう
人間関係をリセットしてしまう人は、以下のような状態に陥っていることが多いです。
すべての根っこには「自己肯定感の低さ」が大きく影響しています。
・「過去を捨てて生まれ変わりたい」という気持ち
・「過去の自分を恥じて消えたくなっている」状態
・「受け入れられないから」とリセットする極端な思考
・「完璧でありたい」というハードルを自分に課して潰れてしまう
大切なのは、ASDでなくてもこうした悩みを持つ人はいるということです。
同じASDの方でも、持っている思考や、その度合いはさまざまです。
本文ではASD特性との関連性をいくつか挙げていますが、誰でも「人間関係に疲れた」「一人になりたい」と思うことがあると思います。
リセット癖がやめられないという人は、メンタルが疲弊してしまっているのかもしれません。
完璧主義な方ほど、自分を過度に追い込んでしまう傾向があります。
どうか一度、自身の心の声に耳を傾けてあげてみてください。

